店主と出会う、新しいお店めぐり。下川の今を再発見する町内ツアーを開催しました
しもかわ財団では、下川町への定住に向けた取り組みの一つとして、町内の人や場所、お店とのつながりをつくる機会づくりを進めています。
下川町での暮らしをより身近に感じてもらうためには、住まいや仕事だけでなく、日々の買い物や、地域の人とのちょっとした関わりも大切です。町の中にどんなお店があり、どんな人が営んでいるのかを知ることは、暮らしの安心感や、町への愛着にもつながります。
これまで住民の皆さんへのヒアリングや実態調査を行う中で、「町内に新しくできたお店が気になっているけれど、一人では入りづらい」「行ってみたい気持ちはあるけれど、きっかけがない」「機会があれば行ってみたい」といった声が多く聞かれました。
そこで今回、町内のお店をより身近に感じてもらい、店主との出会いや買い物のきっかけをつくることを目的に、「町民とお店をつなぐプロジェクト 第一弾」として、町内のお店をめぐるツアーを開催しました。

今回のテーマは、「店主と出会う、新しいお店めぐり。下川の今を再発見!」。
当日は、町内在住の方、転勤で下川町に移住してきた方など、9名が参加しました。会場のコモレビでお店の紹介と試食を行った後、実際に店舗へ足を運びました。会場は終始和やかな雰囲気で、参加者からは質問も出され、試食を楽しみながらお店のことを知る時間となりました。
「月と野菜」の量り売りと喫茶を体験
今回紹介した店舗の一つ目は、「月と野菜」です。食材の量り売りと喫茶のお店で、みんなの「いいな」を集めて、地域に必要な場を形にしているお店として紹介されました。

当日は、スコーンと、ヨーグルトにドライフルーツを混ぜたデザートを提供していただきました。デザートは持ち帰り用の小瓶に詰めて用意されており、容器を再利用するデポジットの仕組みについても説明がありました。
また、実際に購入すると全部でいくらくらいになるのか、容器を持ち込む場合はどうすればよいのか、量り売りの商品を町民の方がどのように利用しているのかなども、わかりやすく紹介していただきました。
参加者の皆さんは、「自分でも作れそう」「容器を持ち込めるのはいいですね」など、うなずきながら説明を聞いていました。日々の暮らしの中で、無理なく取り入れられる買い方や使い方を知る機会となりました。
「きたつむぎ商店」の豆腐を味わう
二つ目に紹介したのは、「きたつむぎ商店」です。加藤食品より事業を承継し、先代から受け継いだ手づくり豆腐を、道産大豆で丁寧に作っているお店です。

当日は、湯豆腐と厚揚げの試食を提供していただきました。薬味も豊富に用意され、参加者の皆さんはそれぞれ好みの味で楽しんでいました。
試食中には、「どこの大豆を使っているのか」といった質問が出されたほか、「厚揚げもおいしい」「おからドーナッツも好き」といった声も上がりました。すでに何度もリピートしているという参加者もおり、お店の商品が地域の中で親しまれている様子が感じられました。
さらに、きたつむぎ商店では豆腐だけでなく、下川町内や近隣でつくられた商品や豚肉・鹿肉なども販売していることも紹介されました。下川町産の牛肉を仕入れて販売した際には、すぐに売り切れてしまったというお話もあり、地域の食材への関心の高さがうかがえました。
実際に店舗へ
コモレビでの紹介と試食の後は、参加者の皆さんがそれぞれ実際に店舗へ足を運びました。

お店がどのような場所で営まれているのか、商品がどのようにつくられているのかを見たり聞いたりしながら、店主との会話を楽しむ姿が見られました。
また、実際に量り売りで商品を購入したり、店内で買い物をされたりする方もいました。会場で説明を聞き、試食をしたうえで店舗を訪れることで、普段は少し入りづらく感じていたお店も、ぐっと身近に感じられる機会となりました。
参加者アンケートから見えたこと
イベント後のアンケートでは、全体的に高い満足度が寄せられました。

参加者からは、次のような声が寄せられました。
- 「気を張らないイベントで、のんびりまわれてとても良かった」
- 「少人数でゆっくりていねいな説明があり、実際にお店にも行けて良かった」
- 「知らないお店に行けてよかった」
- 「初めて買い物もできたし、よかった」
- 「お店の人に会えてよかった」
- 「顔見知りになれたことで、次からは安心して入れる」
- 「また企画してほしい」
また、新しいお店に入りづらかった理由としては、「馴染みがない、知らない人だから入りづらい」「一人だと入りづらい」「営業時間や商品、買い方がわからない」といった声がありました。
一方で、今回のツアーを通じて「顔がわかったから入れるようになった」「お店の仕組みがわかったから安心して入れる」といった感想もあり、お店の人と直接会い、話を聞くことが、利用のしやすさにつながることがわかりました。
お店を知ることは、まちを知ること
今回の町内ツアーは、お店の商品を知るだけでなく、店主の思いやお店の工夫、地域の中で生まれているつながりに触れる時間となりました。
下川町には、日々の暮らしを支えるお店や、地域の食材を大切に扱うお店、店主の思いが込められた場所があります。一方で、住み始めたばかりの方や、まだ地域とのつながりが少ない方にとっては、「気になっているけれど、まだ行ったことがない」「何を買えるのかよく知らない」「一人では入りづらい」と感じることがあります。
また、長年下川町に住んでいる方からも、「新しくできたお店が気にはなっているけれど、行くきっかけがなかった」「機会があれば行ってみたいと思っていた」といった声がありました。住み慣れた町であっても、新しい場所や新しいお店に一歩踏み出すには、少しのきっかけが必要なことがあります。
今回のように、実際に話を聞き、味わい、足を運んでみることで、お店との距離が少し縮まります。そして、それは町内での買い物を楽しむきっかけになり、下川町での暮らしをより豊かに感じることにもつながります。
定住を進めるうえでは、町の制度や住まいの情報だけでなく、「ここで暮らすと、どんな人に出会えるのか」「どんな日常があるのか」を知ってもらうことも大切です。お店を知ることは、まちを知ること。そして、まちを知ることは、この場所で暮らしていく安心感や楽しさにつながっていきます。
アンケートでは、「他のお店についても同様のイベントを希望します」「今日のような企画はとても良いと思います」「また、他のお店や施設も見学したい」といった声も寄せられました。しもかわ財団では、今回いただいた声を参考にしながら、次回以降の開催を検討していきます。
下川町での暮らしに関心のある方、町内のお店や人とのつながりに興味のある方にも、こうした取り組みを通じて、下川町の日常の魅力を感じていただければと思います。町内のお店を知り、人と人がつながるきっかけを、これからも皆さんと一緒につくっていきます。