新ブランド「はるかナイン」誕生~下川町フルーツトマトの新たな輝き~
JA北はるかで、新たなブランド「はるかナイン」が誕生しました。下川町のフルーツトマトの新しい顔です。口に含んだ瞬間に広がる甘みと、爽やかな酸味のバランスが特長です。
「はるかナイン」の特長
糖度9度以上の甘み
「はるかナイン」の特長は、糖度9度以上という基準です。この数字は、一般的なフルーツトマトと比較して高い甘さを示し、一口食べると、甘みと香りが広がり、後味には酸味が残ります。このバランスが、「はるかナイン」の魅力です。
「はるかナイン」は、JA北はるかの姉妹ブランドで糖度8度以上の「はるかエイト」の基準を上回るものです。糖度1度の差が、その名を変え、味わいの幅を広げます。
限られた生産量
「はるかナイン」は、生産量に限りがあります。毎月の生産量のうち、この糖度基準をクリアできるのは、約1割程度です。
なぜ、これほどまでに数が限られているのでしょうか。それは、下川町の生産者たちが日々、手間を惜しまず、トマトを育てている結果です。土壌の管理から水やり、温度調整に至るまで、細やかな配慮が欠かせません。一つ一つのトマトが最高の状態に育つよう、丹精込めて見守られています。そして、その努力の結晶を、確かな技術で選別しているからです。自然の恵みと人の手が、「はるかナイン」を生み出しています。

下川町フルーツトマト、産地16年の歩み
下川町でフルーツトマトの生産拡大が本格化したのは、平成12年(2000年)頃のことです。冷涼な気候を活かす作物として、町内の農家が栽培に取り組み、やがて主要品目のひとつとして定着していきました。しかし、道のりは平坦ではありませんでした。フルーツトマトの栽培技術は難しく、各農家のほ場条件や天候に大きく左右されます。同じ町内でも、ほ場の水はけや日当たり、土壌の質によって出来上がるトマトはまったく違う。産地として品質を一定に揃えることが難しい。これが初期の最大の課題でした。
共同選果施設による「産地化」
転機となったのは平成20年(2008年)です。JA北はるかが糖度センサーによる共同選果施設を整備したことで、規格と品質の統一が可能になりました。「北はるかフルーツトマト」として産地ブランドの基盤が築かれ、高糖度トマトの産地として評価されるようになります。
各農家が個別に出荷していた状態から、産地としてまとまった選果と出荷の仕組みが整ったことで、生産農家は安心して出荷できるようになり、生産規模も着実に拡大していきました。共同選果は単なる作業の集約ではなく、産地全体で「この水準ならこのブランド」と語れるようにする仕組みでもあります。
「半養液栽培」の導入
それでも、農家ごとのほ場条件の差をどう乗り越えるかという課題は残されていました。その答えとなったのが、平成26年(2014年)から取り組まれている半養液栽培です。
通常の土耕栽培(土で育てる方法)と、養液栽培(土を使わず液体肥料で育てる方法)のいいとこ取りをした手法で、苗をポットに植え、水と肥料を計画的に与えながら育てます。
- どの農家でも均一な栽培条件を確保できる
- 糖度の管理がしやすい
- 収量の増加も見込める
土壌や天候に左右されやすかったフルーツトマト栽培に、再現性の高い土台を与えた革新でした。条件が農家ごとにバラバラだった時代から、産地全体で一定水準を狙える時代へと、栽培の基盤がここで切り替わります。

「はるかエイト」誕生
そして平成28年(2016年)、糖度8度以上をクリアしたものだけを「はるかエイト」として出荷する体制が整います。本格的な生産拡大から数えて、およそ16年。三つの転換と、現場の試行錯誤の上にブランド名は立っています。
共同選果施設も、半養液栽培の設備も、一度入れたら終わりではなく、運用しながら改良を重ねるものです。「ブランドができてから16年」ではなく、「16年かけてブランドになった」——順序を逆に読むと、ひと箱の重みが少し違って見えてきます。
姉妹ブランド「はるかエイト」との関係
「はるかナイン」は、その「はるかエイト」の姉妹ブランドとして誕生しました。同じ畑で育ち、同じ生産者の手によって育てられたトマトの中から、さらに厳しい基準をクリアしたものが「はるかナイン」です。
「はるかエイト」が持つ、甘みと酸味のバランスの良さ、そして旨み。それらの魅力を引き継ぎながらも、「はるかナイン」はさらに一段上の甘さを追求しています。糖度8度以上の「はるかエイト」も十分に甘く美味しいですが、糖度9度以上の「はるかナイン」は、さらに一歩踏み込んだ甘さを体験させてくれます。糖度1度の差が、それぞれのブランドに個性と物語を与えています。このわずかな違いが、フルーツトマトの奥深さを物語っています。
厳しい選果が守る、下川町の品質
「はるかナイン」の品質は、生産者の努力だけでなく、徹底した選果体制によっても支えられています。
JA北はるかでは、収穫されたトマトを一玉ずつ、最新の糖度センサーで計測しています。この共同選果システムにより、すべてのトマトが均一な品質基準を満たしていることが保証されます。人の目や経験だけに頼るのではなく、科学的なデータに基づいて厳密に選別されることで、「はるかナイン」の「糖度9度以上」という基準は守られています。この選果過程で、糖度がわずかに足りないものは「はるかエイト」として、さらに基準に満たないものは別のブランドとして出荷されます。これにより、それぞれのブランドの価値と信頼性が守られています。
あなたの食卓へ、特別な贈り物
「はるかナイン」は、特別な日の食卓を彩るにふさわしい逸品です。
そのまま生で味わうのはもちろん、カプレーゼやサラダの主役として、その甘みを存分にお楽しみいただけます。デザート感覚で、食後の締めくくりに添えるのもおすすめです。北海道の恵みと、下川町の生産者の情熱が詰まった「はるかナイン」。この希少なフルーツトマトを味わうことは、下川町のこだわりと魅力を知るきっかけにもなります。ぜひ一度、この甘さを体験してみませんか?